インプラント
埋入治療の流れ
Flow
カウンセリングや検査、手術などのさまざまなプロセスを経て、治療を着実に進めていきます。
また、治療が終わったあともメンテナンスを継続して受けていただきます。
1初診・カウンセリング
患者さまのお悩みやご希望について詳しく伺います。当院スタッフからも、患者さまの歯がなくなった時期や原因、ご予算のご希望があるかなどについてお伺いさせていただきます。また、患者さまの口腔内を拝見するなどし、どのような治療方法が考えられるかお話しします。初めてお越しいただいた患者さまが落ち着いてお話しできるよう、丁寧なコミュニケーションを心がけています。
2CT撮影・検査
CT撮影や血液検査などの精密検査を行ないます。CT撮影では、患者さまの顎骨の量や高さ、質などについて詳しく検査します。さらに、血管や神経の位置も歯科用CTでより正確に把握します。検査で得られたデータをもとにシミュレーションを行ない、健康な組織をなるべく傷つけずにインプラントを埋入できる位置や角度を決めていきます。
3治療計画・費用の説明
検査やシミュレーションの結果をもとに、インプラント埋入治療の計画を立案します。具体的な治療内容だけでなく、スケジュールや価格などについてもご提示します。当院では、患者さまにご納得いただいたうえで治療のステップに入ることを大切にしています。スタッフが治療計画について丁寧にご説明しますので、ご不安な点やわからないところは遠慮なくお聞かせください。
41次手術
インプラント体を顎骨に埋入するための手術をします。シミュレーションをもとに作製したテンプレートを使い、歯科医師の技術や勘に頼らない正確性に優れた治療を行ないます。入院の必要はなく、手術後は当日にお帰りいただけます。当院では静脈内鎮静法を導入しており、半分眠ったような状態で手術を受けることも可能です。手術への不安感が強い患者さまも、安心して治療を受けられる体制を整えています。
5待機期間
インプラント体を顎骨に埋入したあとは、インプラント体と顎骨が結合するのを待つ「待機期間」に入ります。待機期間の長さは患者さまの骨の状態などによって異なりますので、どのくらいの期間になるかは治療計画のご説明時などにお伝えします。もし、待機期間中に気になることがあれば、当院へご連絡ください。
62次手術
埋入したインプラント体と顎骨が結合したのを確認したら、アバットメントをインプラント体に装着するための手術に移ります。インプラント体は歯肉で被せている状態なので、歯肉を切開して露出させます。そこにアバットメントを装着させ、歯肉が回復するまで数週間ほど待ちます。患者さまの顎骨の状態によっては、1次手術と2次手術を同時に行なうケースもあります。この場合は治療期間が短くなり、患者さまの体の負担も軽減します。
7上部構造の装着
アバットメントの装着が完了し歯肉も回復したら、上部構造(人工歯)の型取りをします。型どりの際は口腔内スキャナーを使用します。シリコンによる歯型とりのような独特な質感もなく、リラックスして処置を受けられます。
型どりしたデータをもとに歯の形態や色、並び方などを整えていき、患者さまとも相談しながら最終的な上部構造を完成させます。作製した上部構造をアバットメントに装着し、治療は完了です。
8メンテナンス
装着したインプラントそのものは虫歯になりませんが、周囲の組織は歯周病菌により炎症を起こすことがあります。これをインプラント周囲炎といい、そのまま放置してしまうとインプラントを支えている骨が溶け、いずれインプラントが脱落してしまうおそれがあります。
そのため、ご家庭での歯磨きを継続するだけでなく、定期的に通院してメンテナンスを受けていただきます。患者さまが少しでも長くインプラントをお使いいただけるよう、治療後もしっかりサポートします。
・機能性や審美性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
・インプラントの埋入にともない、外科手術が必要となります。
・高血圧症、心臓疾患、喘息、糖尿病、骨粗鬆症、腎臓や肝臓の機能障害などがある方は、治療を受けられないことがあります。
・手術後、痛みや腫れが現れることがありますが、ほとんどの場合1週間ほどで治ります。
・手術後、歯肉・舌・唇・頬の感覚が一時的に麻痺することがあります。また、顎・鼻腔・上顎洞(鼻腔の両側の空洞)の炎症、疼痛、組織治癒の遅延、顔面部の内出血が現れることがあります。
・手術後、薬剤の服用により眠気、めまい、吐き気などの副作用が現れることがあります。
・手術後、喫煙や飲酒をすると治療の妨げとなるので、1週間は控えてください。
・インプラントの耐用年数は、口腔内の環境(骨・歯肉の状態、噛み合わせ、歯磨きの技術、メンテナンスの受診頻度、喫煙の有無など)により異なります。
・毎日の清掃が不十分だった場合、インプラント周囲炎(歯肉の腫れや骨吸収など)を引き起こすことがあります。
・コンピューターを駆使してデータ処理と画像の再構成を行ない、断層写真を得る機器となります。
・治療内容によっては保険診療となることもありますが、基本的には自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。詳細は歯科医師にご確認ください。
・検査中はできるだけ顎を動かさないようにする必要があります。
・人体に影響しない程度(デジタルレントゲン撮影装置の1/10以下)の、ごくわずかな被ばくがあります。
・ペースメーカーを使われている方、体内に取り外せない金属類がある方、妊娠中または妊娠の可能性のある方は検査を受けられないことがあります。
・歯肉に塗布する表面麻酔や、一般的な歯科治療で歯肉に注入する浸潤麻酔は保険診療となります。インプラントによる治療などの自費診療(保険適用外)で笑気吸入鎮静法、静脈内鎮静法、全身麻酔を行なう場合は自費診療となり、保険診療よりも高額になります。保険診療となった場合も、高額になることがあります。これらの麻酔法を保険診療で行なうには治療内容など条件がありますので、詳細は歯科医師にご確認ください。
・表面麻酔薬の使用により、じんましんやむくみなどを発症することがあります。
・浸潤麻酔の使用により、アドレナリンの影響で血圧上昇や動悸などを発症することがあります。高血圧症や心臓疾患のある方は注意が必要なので、事前にお申し出ください。
・笑気吸入鎮静法の実施により、ごくまれに効果が切れたあとの吐き気や嘔吐、末梢神経障害が現れることがあります。
・静脈内鎮静法の実施により、薬剤による影響や全身疾患との関連から重篤な副作用を引き起こすことがあります。持病のある方は注意が必要なので、事前にお申し出ください。
・全身麻酔により、吐き気や嘔吐、肺炎、アナフィラキシーショック、悪性高熱症などを発症することがあります。また、誤嚥性肺炎を起こすことがあるため、治療前日24時以降は絶食いただいています。
・そのほか、麻酔薬の影響ではなく緊張状態や麻酔注射時の疼痛により起こる脳貧血により、悪心、吐き気、手足の震え・痺れが起こることがあります。
・麻酔効果が切れるまで口の中の粘膜や唇の感覚が麻痺しているため、唇を噛んだりやけどなどをしないよう、食事は避けてください。
・アルコールにより血流が良くなり、出血・腫れ・痛みが増してしまうことがあるため、飲酒は避けてください。